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原題は「Le Concert」というフランスの喜劇を観てきました。

邦題は「オーケストラ!」。


主人公はさえない劇場清掃人。
しかしかつては天才指揮者と言われ、ボリショイ楽団の首席指揮者を務めていましたが、
30年前に、当時のブレジネフ書記長の意向により
ユダヤ人が音楽界から一掃されると知り、なんとしても自分の理想とする曲を
理想とするメンバーでやり遂げようとした結果、大事な楽曲の演奏中に指揮棒を折られ
音楽界から彼も追放されて、今では冷や飯食いに甘んじています。

そんな彼、アンドレイが偶然からパリのシャトレ劇場からの演奏以来のFAXを手に入れてしまった!

そこで彼は突拍子もないことを思いついたのです。

誰もこのFAXは見ていない。見たのは自分だけ。
それなら誰も楽団の顔は知らないのだから、自分が行ってもわからないのではないか?


そこから彼はかつての同志、そして今は干されてしまった音楽家たちに声をかけて行きます。
まず彼が声をかけたの救急車の運転手をしているユダヤ人のチェリスト、サーシャ。
彼は件の事件ののち、妻子と別れ、妻子はイスラエルへ脱出。
その家族にひとり仕送りを続ける日々を送っています。
彼ら二人がいろんな人を集めて行きます。

そしてマネージャーには彼らをかつて絶望の底に突き落としたボリショイ楽団の支配人。
かつて情熱に燃えて共産主義を追求した彼も、今では加速をつけて落ち込んでいく
共産主義に心悩み、かつての希望に燃えた日々を取り戻したい、何かに情熱を傾けたいと思っていたのでしょうか。
そのアンドレイの提案に飛びついて、「なりすまし楽団」のマネージャーをつとめます。

長い年月の間に音楽を捨て、楽器を売ってしまったものも。
もちろん追放された身ではろくな仕事もなく、それほどみな裕福な生活ではありません。
けれど一人ひとりの声をかけ、楽団を最低限の人数集めることに成功します。

そしてアンドレイがヴァイオリンのソリストとしてとある女性を指名します。
その女性がソリストでないとフランスで演奏しないと。
そのソリストはアンヌ・マリー・ジャケ。
なぜ彼がアンヌ・マリーを指名したか、
そして彼はかつての屈辱の曲と化したチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲にこだわったのか。
それが終焉に向かって少しずつ明らかになっていきます。




実際、30年楽器をやっていない者たちの寄せ集めで
曲1つ演奏しきることそのものが難しいことだし無謀でしょう。
けれど、鍵を握っていたのはアンヌ・マリー。
彼女の元に、彼女の姿に、彼女の音に、皆が30年前に一気に引き戻され、
まさにその時点に還り立ち、そして自分の音楽を得る瞬間は
なぜだか喜劇のはずなのに涙が止まりませんでした。


ネタばれはするまでもなく中盤でほぼ明らかになります。
チャンスがあれば、ぜひ。



久しぶりにもう一度見たい、と思わされた映画でした。
のだめ OKな方ならきっと気に入ると思います。



さっそくそのチャイコフスキー、借りてきて聞いています。




最後の13分の楽曲はとてもよかった。
最初はどうなるかと思ったものの、ソリストの演奏とともに
みんながアンヌ・マリーに30年前を見ます。

詐欺行為のように始まった演奏は
好評を得てロングランとなり、世界演奏旅行へと発展するのが
楽曲の途中に挿入される画像から明らかになります。

本当はLA交響楽団を招へいしたかったパリのシャトレ座のスタッフたちも
(これはテレビ局がらみのようでしたが)
瓢箪から駒、だったんでしょうね。

世界を巡る旅ののちにまたパリにもどってきたときに
偶然ボリショイ楽団と空港で遭遇。
出迎えたのは最初にアンドレイたちを迎えたスタッフ。
その時のアンドレイたちがすでにおしゃれであか抜けているのに対し、
ボリショイ楽団たちが鼠色の揃いのジャケットというのが対比的で面白いです。


ありえないことずくしの映画。
本当はパスポート偽造、ビザ偽造、身分詐称で
彼らこそがシベリアに送られても仕方のないことをしでかしたのに、
運命は彼らにとても優しかった。
そして観衆たちも。

素晴らしい演奏は何をも凌駕するということなのかな。


ある意味メルヘンというかファンタジーのような作品でした。
シュールでシビアなフランス映画らしからぬ仕上がり、とでも言えばいいのでしょうか。


思った以上でした。




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